hop 冬季のビール醸造について hop

冬はHomebrewingにとって、むしろ最適な季節、発酵温度さえ確認すればより美味しいビールを造ることができます。


1.ウォート(ビールになる前の液体)の温度が次の範囲内であれば確実に発酵します。


上記温度は発酵容器を置いている場所の温度ではなく、実際の発酵容器内のウォート温度です。

液体は(特に量が大きいほど)温度変動が小さくなります。
例えば、2月に東京都練馬区で19リットル仕込む場合、ダイニング(昼と就寝時は暖房無し、最低10℃以下にまで下がります)に容器を置いておけばエールに最適な19℃でほぼ一定、玄関(暖房なし、最低5℃程度まで下がります)に置いておけばラガーに最適な10℃前後をキープできます。温度変動は1〜2℃程度しかありません。

いつ、何処に、何リットルの発酵容器を置けばウォーとが何度になるかは種々の条件で異なるため、一概にはいえません。初めての仕込みでは、予め確認しておくと安心です。

ウォート温度を予め確認する方法
仕込み量と同量の水をいれた容器を予定する場所に置き、朝昼夜の水温を測ります。実際のワート温度は、測った水温に以下の温度をプラスすることで推定できます。イーストが発酵中に熱を発生するためです。
 1)発酵が盛んな状態−>1.5〜2.5℃プラス
 2)発酵が収まってきたら−>0.5℃プラス

発酵中のウォート温度を実際に確認する方法
A:発酵容器の外側に熱帯魚で使うシール式の温度計を貼り付けておけば常時発酵温度を確認することができます。

B:発酵容器の下部が入るサイズの容器に10cmくらい水を入れ、その中に発酵容器を置きます。発酵容器外部の水温と発酵容器内のウォート温度はほぼ同一になるため(空気に比べ液体の熱伝導率が非常に高いためです)、温度計で水温を測ることでウォート温度を推定することができます。

エールの場合
ウォート温度が18℃以下に下がってしまうと想定される場合は、以下を参考に試行してみてください。
 1)ダイニング等、できるだけ暖かい場所におく。
 2)容器を断熱する(特に夜間、容器を新聞紙で包む、クーラーボックスに入れる、保温シートで包む、、)。
 3)夜間だけ風呂に25℃程度の水を張り、容器を浸けておく(ボイラ配管の構造によっては冷え過ぎる場合があるため注意が必要です)。
 4)電気あんかやペットヒータを利用する。
 4)ヒータとサーモスタット(熱帯魚用のものが安価で簡単です)で温度をコントロールする。


これらの方法でも発酵適温が保てない場合は、ラガーを仕込みます。
華やかな風味が特徴のエールとは明らかに異なり、クリアですっきりとした風味のビールになります。
なお、ラガーイーストはエールに比べると「ひ弱」ですが、取り扱いさえ注意すれば難しくはありません。

(→ラガー醸造の注意点については、こちらをご覧ください)

home手作りビールキット アドバンストブルーイングのホームページへ