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hop 美味しいワインの作りかた(暫定版) hop

ご注意:日本国内で度数1%以上のアルコール飲料を造ることは酒税法上認められておりません。
このページでは参考のために、海外での造り方を説明した部分があります。度数が1%を越えないために、注意事項をお守りいただくか、比重計を使って材料を希釈して仕込んでください。


目次
1:はじめに
2:比重計不要 市販ジュースで造る お手軽発泡ワイン
3:濃縮果汁で造るワイン
4:葡萄果実から造るワイン
5:スパークリングワイン
6:シードル
7:ミード


1:はじめに
美味しいワインを仕込むためには、比重計は必須です。
ビールの場合は初期比重が1.035〜1.060の間で大きく振れても、それなりに美味しいビールになります。さらに含まれる糖分量が予めわかっているモルトエキスや麦芽を使うため、初期比重を正確に計算することができます。
また、発酵中はウォート(発酵前〜発酵中のビール)表面に泡の層ができ、その層を目視確認することで、発酵の進み具合が大まかにわかります。

対して、ワインの場合は比重計なしではなかなか上手くできません。例えば初期比重1.085の予定が1.100になった場合、糖度が高すぎるためイーストが糖分を最後まで発酵しきれず、甘みが残ってしまいます。また、濃縮果汁や葡萄果実は含まれる糖度がかなりばらつくため、初期比重を計算で正しく求めることができません。さらに、マスト(発酵前〜発酵中のワイン)の粘性が少なく、発酵中に生成される泡の層がビールに比べ非常に少ない、あるいは生成されない場合もあるため、発酵の進み具合を目視確認することが困難です。発酵の進み具合を正しく把握し、適切なタイミングで澱引き、瓶詰めするためにも、比重計が必要です。


2:比重計不要 市販ジュースで造る お手軽発泡ワイン

材料
瓶入りぶどうジュース(桃、リンゴ、洋梨、イチゴ等、あるいは葡萄と桃のミックス等でも美味しくできます)、ワインイースト(ビールイーストでも代用可)
道具:アルミホイル、またはサランラップと輪ゴム

手順
1)瓶入りぶどうジュースを2割程飲んで瓶に空間を作ります。・・・発酵時に泡の層ができますが、この空間を作るためです。なお、ジュースに雑菌を入れないように注意してください。例えば、一旦コップに空けたジュースを瓶に戻し発酵させる、等は絶対に行わないでください。また、別容器で発酵させる場合は、あらかじめ容器を殺菌する必要があります。

2)容器の中にワインイーストを少し(ジュース1リットルあたりイースト0.5グラム=小さじ1/4杯=程度)加えます。
・・・イーストに雑菌がつかないように、手早く行います。残ったイーストは雑菌が入らないように手早くラップで包み、冷蔵庫で保管します。

3)容器に蓋をして、容器ごと軽く振り、ジュースに空気を含ませます。・・・イーストは発酵前段階で、増殖するために酸素が必要です。

4)蓋をはずし(重要:蓋をしたまま発酵させた場合、発生する炭酸ガスの逃げ場所がなくなり、瓶が破裂します)、アルミホイルで容器の口をぴったりと覆います。あるいは、ラップをかけ、輪ゴムで軽く止めます。・・・発酵で炭酸ガスが発生します。発生するガスを逃がつつ、雑菌を瓶内に入れないためです。

5)そのまま18℃以上の場所に放置します。・・・発酵でジュースが瓶外に溢れることがあります。瓶の底に容器を敷いておくと安心です。

6)半日程度で発酵が始まります。ジュースの糖分をイーストがアルコールと炭酸ガスに分解します。気泡が盛んに発生し、ジュース液面に泡の層ができます(できない場合もあります)。

7)3〜7日で発酵が収まります(炭酸ガスの発生が少なくなります)。発酵開始1日後〜発酵が収まる前に冷蔵庫に入れ、冷やして飲みます。甘みは強いですが、炭酸を多く含み美味しいです。

日本国内で度数1%以上のアルコール飲料を造ることはません。
上記方法で3日以上発酵を続けた場合、アルコール度数が1%を超えてしまうおそれがあります。
発酵開始から1日程度で冷蔵庫にいれ(発酵が止まります)、冷やして飲むか、あるいはジュースを水で薄めることで、アルコール度数が1%を超えないようにします。

・葡萄の代わりにリンゴジュースを使った場合はシードル(サイダー)となります。
・上記方法で得られるワインは熟成させても美味しくなりません。アルコール度数が1%未満のうちにスパークリング飲料として飲んでしまうことをお勧めします。


3:濃縮果汁で造るワイン
材料
ワイン用濃縮果汁、砂糖または蜂蜜(補糖する場合)、ワインイースト

手順
1)発酵容器に濃縮果汁入れ、水で薄めます。
  お好みで補糖(砂糖や蜂蜜を加える)して、初期比重を次のように調整します。

日本国内で度数1%以上のアルコール飲料を造ることはません。
度数が1%を越えないために、注意事項をお守りいただくか、比重計を使って材料を希釈して仕込んでください。

初期比重(海外での仕込みの場合の参考)は
 通常の白ワイン: 1.080-1.095
 通常の赤ワイン: 1.085-1.100
 スイートワイン: 1.090-1.105
 デザートワイン: 1.095-1.110
とします。

補糖の量はコストとお好みで
 白ワイン:0〜100g(マスト=発酵前のワイン=1Lあたり)
 赤ワイン:0〜60g(マスト1Lあたり)
とします。

補糖を多くするほどドライで、フレーバーが少ないすっきりとしたワインになります。蜂蜜を使うのもおもしろいです。
補糖せずにきっちりと仕込むと、フルボディの高価なワイン並の出来上がりになります。

終了比重の目安は
 ドライワイン: 0.990-1.000
 ミディアムドライワイン: 1.000-1.008
 スイートワイン: 1.008-
です。

2)マスト(発酵前のワイン)の調整がすんだら殺菌した発酵容器に移し、水に戻したイーストを加えます。
イーストの量はワイン19Lあたり、5〜15gです。

イーストの戻しかたは、耐熱ガラスコップに水を半分ほど入れ、ラップをしてレンジで殺菌します。40℃くらいに冷めたらイースト1パックを振りかけ、ラップをかけ直して20〜30分放置します。水の上に泡の層ができ、イースト特有の甘酸っぱい臭いが強くなります。この状態でマストに加えます。

理想的には、イーストを加える前のマストに、砕いたCampden Tablet(殺菌&酸化防止剤)を加えて撹拌し、24時間放置してからイーストを加えます。省略しても構いません。

マストには、特に葡萄果実を使った場合はどうしてもワイルドイーストや乳酸菌が生息しているので、イースト投入前にこれらを殺菌し、純粋なワインイーストのみで発酵させるのが目的です。薬品を避けるため、あえて使わない主義の(欧米の)かたもいらっしゃいます。

さらに、理想的にはマストのPHを酒石酸で調整し、タンニンパウダー、オークチップをお好みで加えます。

3)イースト投入後12〜24時間程度で発酵が始まります。

4)1週間〜10日後、発酵が落ち着き、比重が1.030以下に下がったら、澱引き(殺菌した別容器に澱を残して移し替え)します。しなくても良いですがその場合は出来上がりのワインに酵母臭と濁りが多少でます。
なお、この澱引き以降は容器として口の狭いガラス瓶(ワインボトルでも可)を使うことをお勧めします。口が広い(例えば梅酒瓶のような)発酵容器ではワインが空気に触れる面積が大きいため、どうしても酸化が進みやすくなります。また、乳酸菌等の汚染の機会も増えます。特に長期熟成させる場合は口の狭いガラス容器は必須です。
ワインを一次発酵容器から口の狭いガラス容器にサイホンでそっと(空気に触れにくいように)移し替えます。ガラス瓶の、上から2〜5センチ残していっぱいになるまでワインを詰めます。ワインが足りない場合は、一旦煮沸しさました冷水、あるいは同じ種類の市販ワインを補います。


5)澱引き後1ヶ月放置し微弱発酵を続けると同時に酵母を沈殿させます。さらに澱引きします。こちらも省略可能です。また、この澱引きの際、理想的にはCampden Tabletを加えます。酸化防止のためです。長期保存・熟成する場合は必要性が高いです。ここでも前項同様、口の狭いガラス瓶いっぱいにワインを満たします。

6)再澱引き後1ヶ月放置し、瓶詰めします。

コルクを打つ場合は瓶詰め直後に抜けることがあるので打栓後2〜3日は縦置き(抜けてもワインがこぼれないように)、その後横に寝かせます。

以上で完成です。


4:葡萄果実から造るワイン

材料
葡萄果実、砂糖または蜂蜜、ワインイースト

手順:
1)葡萄果実を房から外し、水で綺麗に洗います。腐敗果実は丁寧に取り除きます。
2)果実を手で潰します。
3)白ワインの場合は、ざるやさらし等を使い、果汁だけ絞って回収します。
  赤ワイン、ロゼワインの場合は4)に進みます。
4)3:濃縮果汁で造るワインの手順1)〜6)に従って仕込みます。
 手順は次の点を除いて共通です。
 ・材料には(海外で仕込む場合は)水を加えません。果実と補糖のための砂糖(あるいは蜂蜜)のみで発酵させます。
 ・赤ワイン、ロゼワインの場合は、果実を潰し、果汁と種、皮を一緒に発酵容器に入れます。
 ・赤ワイン、ロゼワインの場合は、発酵中、1日3回は皮をジュースの中に沈めます(怠るとカビが発生します)。
 ・ロゼワインの場合は、発酵開始から半日〜3日程度のお好みの時期に、ざるやさらしを使って果汁を絞り、果汁と種や皮を分離します。その後、そのまま発酵を続けます。
 ・赤ワインの場合は比重が1.030以下になるまでそのまま発酵を続けます。比重が1.030以下に下がったら、ざるやさらしを使って果汁を絞り、果汁と種や皮を分離します。

こちらに山葡萄ワイン、山葡萄ミードの仕込み方法を掲載しています。



5:スパークリングワイン

1)ワインを造ります。
スパークリングワインは好みにもよりますが、ドライで度数低めの白ワインがベースになります。
ワインイーストよりもシャンペンイーストのほうが発酵力が強くドライに仕上がりますので適しています。もちろんワインイーストでも構いません。

初期比重は1.080-1.085、ドライにするため、白砂糖で補糖して構いません。

日本国内で度数1%以上のアルコール飲料を造ることはません。
度数が1%を越えないために、注意事項をお守りいただくか、比重計を使って材料を希釈して仕込んでください。

2)白ワインができたら、耐圧瓶(ビール瓶あるいはシャンペンの瓶=ワイン瓶は不可)を準備します。

3)水に戻したイーストを1瓶あたり10滴ほど、白砂糖を1Lあたり2.5tsp.(tsp.=ティースプーン=小さじ1杯=5ml)加え、ワインを詰めます。
 
このとき、別容器にワインを澱を除けて移し替え、容器ごとイーストと砂糖を混ぜてもよいです。

4)常温で瓶内発酵させ完成です。

以上で完成です。


6:シードル
2001.12.16掲載
本年6月に仕込んだシードルを飲んでいます。半年間放置していたため、非常にクリアです。本来はドライを目指していましたが、Campden Powderを入れすぎたため発酵が緩慢になり、終了比重1.018、スイートになってしまいました。


以下、最近の更新 2001.06.17より転載
ここから===
・・・久しぶりにシードルを仕込んでます。補糖はせず、少し軽めのスパークリングタイプにする予定です。アップル濃縮果汁2Lを水で薄め、約15L、初期比重は1.050。これにCampden Powder1.5gを加えてただいま殺菌中、半日〜1日後に、水に戻したシャンペンイーストを加えます。ビールのマッシングに比べたら、気が抜けるくらい簡単です。・・・素のままで仕込もうと思いましたがきっちりと、Tartaric Acid 4tsp.(酸味調整用、1tsp.は小さじ1杯=5ml)、Pectic Enzyme 2tsp.(濁り除去用)、Tannin Powder 1tsp.(渋み調整用)、Yeast Nutrient 4tsp.(酵母栄養剤)を加えました。
===ここまで。

>>その後1回澱引きして半年間カーボイで放置していました。ペットボトルに詰め、炭酸ガスボンベからの強制カーボネーションで炭酸を入れています。プライミングする場合は殺菌のため煮溶かした砂糖と、(仕込んでから長期間経っているため)少量のドライイーストを加えます。


日本国内で度数1%以上のアルコール飲料を造ることはません。
上記は、海外で仕込んだ場合の参考例です。
度数が1%を越えないために、注意事項をお守りいただくか、比重計を使って材料を希釈して仕込んでください。


7:ミード

オレンジハニーミード

2004/08/18仕込み
2010/02/20瓶詰め

Ingredient (2US.Gallons):
-オレンジハニー2452g+400g
-YeastEnergizer YeastNutrient
-AcidBlend
-Tannin Powder
-Campden
-Yeast(Wyeast#3632 Mead Dry)








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