ラガーを仕込む

街がいっせいにクリスマスに衣換え。
11月になりました。いかがお過ごしでしょうか。
ここ関東でも朝晩冷え込む日が増えてまいりました。
これからの寒い季節、せっかくの低温を利用して
真の美味しいラガーを仕込んでみませんか?
ラガーの特徴は何と言ってもクリアでクリーンであること。
発酵温度を低く保つことと、
発酵後に低温で貯蔵すること(ラガーリングと呼ばれます)
によって、得られます。
FullSizeRender (8).jpg
(写真はエールですが、ラガーもこんなイメージです)
ここ、東京都練馬区では美味しいラガーを仕込むには
今はまだ温度が高すぎ。12月に入ってからがお勧めですが
寒冷地ではもうすでに美味しい真のラガーが仕込めます。
では具体的な仕込みかたです。
1)レシピ
通常のエールのレシピを、イーストをラガーに変えるだけで大丈夫です。
PA(ペールエール)はPL(ペールラガー)に、
IPA(インディアペールエール)はIPL(インディアペールラガー)、
ポーターやスタウトもラガーに変えると、これまで仕込んでいたエール
ビールとはかなり異なる、ラガーらしいクリア/クリーンなビールに
なりますし、ウイートエールもウイートラガーになります。
ラガーの発酵は(低温で発酵させると)緩慢なので、イーストは通常の
エールの二倍量加えることをお勧めします。
2)設備(醸造道具類)
通常の(エールを仕込む)道具で大丈夫ですが
発酵から瓶詰めまで、エールの2倍以上時間がかかります。
発酵容器を長期間占有されるので、ポリ袋で発酵させるのも
お勧めです。
polybag.jpg
また、温度が下がりすぎると発酵が進まなくなったりするため、
発酵中の液温をモニターする温度計は必須です。
さらに、
簡単な保温装置もあると安心です。
保温装置は、新聞紙で発酵容器をすっぽりと覆う帽子をつくって
中に電気あんかを入れると簡単です。
image002.jpg
詳細記事はこちら
http://advancedbrewing.sblo.jp/archives/20120112-1.html
3)発酵~瓶詰め~ラガーリング
ウォート(麦汁)を作ったら、最初は温度高めに13℃くらいまで
冷やしてイーストを投入します。
発酵が始まるまで、エールの2倍ほど時間がかかります。
発酵はとてもゆっくり、泡の層の厚さもとても薄いです。
発酵が始まったら様子を見ながら(可能なら)温度を10℃くらいま
で下げて発酵させます。
発酵が終わったら、
ウォート温度を15~20℃程度まで上げ2~3日放置します。
未発酵糖分の発酵を促すことと、未熟香味成分の熟成(還元)を促す
ためです。ダイアセチルレストと呼ばれます。
その後、一旦澱引きして容器を移し変えます。
できるだけ温度を下げて、イーストや不要成分の沈殿を促します。
ビールを観察し、イーストの濁りが取れて十分クリアになったところで
さらに澱引きして瓶詰めします。
瓶詰め後は、発酵温度(10~13℃)を維持、一ヶ月ほど瓶内発酵させます。
十分な炭酸が入った入ったら、ラガーリングです。
できるだけ温度を低く保ち、1~3ヶ月ほど寝かせます。
仕込みかたは以上です。
美味しいラガーを味わえるのは来春でしょうか、。
夏に飲むラガーも格別です。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です