真冬のビールの仕込み方

寒い日が続きます。いかがお過ごしでしょうか。
「冬にビールは仕込めませんか?」
との質問をよくいただきます。
実は冬はビールを最も美味しく仕込める季節です。
一般的には、イーストの能力ぎりぎりまで温度を下げたほうが、
フレイバーの雑な成分が生成されず、さらにイーストの沈殿も進むため、
クリアでクリーンなビールになります。
ただし、下げる温度はメーカー推奨の温度まで。
この温度よりも低くなると、順調に発酵しているように見えても、
ビールに甘みが残ってしまうことがあります。
以下、冬のビールの仕込み方です。
■ラガーイーストを使う
イーストの種類によりますが
例えばFermentisのドライラガーイーストでしたら
発酵温度は9~15℃です。
発酵中のビールの温度がこれよりも下がる場合は保温が必要です。
保温の方法は次項(エールの項)で紹介します。
発酵が終わったら、温度をさらに(2℃くらいまで)下げると、
さらにラガーらしい、クリアでクリーンなビールになります。
なお、イーストは、エールの2倍(19L仕込みで2パッケージ)
投入することをお勧めします。発酵がよりスムースです。
■エールイーストを使い、保温する
発酵温度は概ね19℃~ ですので、保温が必要です。
夜間だけ毛布で包む、PETボトルを湯たんぽとして使う等、
様々な方法がありますが、電気あんかを使う方法がお勧めです。
(以下、別所で掲載した内容の再掲です)
無段階温度調整付きの電気あんかが500~1000円くらいで
売られています。ネット通販でも入手できます。
これを発酵容器の側面にあてて、新聞紙とガムテープで帽子状に
包みます。
“帽子”は、下部を少し広くして上からすっぽりと被せたり脱がせたり
できるように形を作ります。
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保温性能も意外によく、
電気あんかのスイッチを最弱にして、1月の東京でほぼ19℃一定を
保っています。
このように19℃で発酵させると、クリアなフレイバーの、
とても良質なエールになります。
■ラガーをポリ袋で発酵させる
ラガーは発酵期間がエールの2倍以上、
その間、発酵容器が占領されてしまいます。
一方、冷蔵設備無しで美味しいラガーが仕込める時期は限られます。
せっかくの季節ですので、沢山仕込みたいところです。
そこで、ポリ袋でラガーを発酵させることをお勧めします。
使い捨てですので、3種類のラガーを同時発酵させる等が
可能になります。
ビールの質も、全く遜色ありません。
真冬のビールの仕込み方は以上です。
温度に気を配って、
美味しいラガー、エールを仕込んでください。

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